※この記事は2020年8月9日に更新したものです。ささっと読めば約3分で読みおわります。
── 『ためになることだから、これは覚えておかないと~』
みなさんも、仕事で言われたことや、本で読んだこと、セミナーや講演で聞いたことなどで、大事だな~と思ってメモをしたりした経験はありますか?
けれど、だいたいは・・・
いくら大切なことだから、ためになることだから、と言ってメモをしたりしても結局大半のことはすぐに忘れてしまいます。
なぜなら、それは本当の意味での『覚える行為』を間違えているからです。
そこで今回は、NSCの特別講義で島田伸介が語った伝説の講義より、『覚えることの極意』について解説していきます。
著書の紹介
本記事にて書かれている内容は、以下の書籍の内容から学んだことが含まれています。
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何かを覚えることの本質は『心で覚える』こと!
まず、記事の冒頭でも言いましたが・・・
いくら大切なことだから、ためになることだから、と言ってメモをしたりしても結局大半のことはすぐに忘れてしまう。
↑
このようなことが起きる一番の原因は、『心で覚えていない』からです。それは上記の動画(※めちゃめちゃ長いです(笑))でも語られていることであり、伸介氏の言葉を借りると・・・
島田伸介氏の言葉:『いくら頭で覚えようと思ってもダメ。心で覚えないと。頭で覚えたものは、いざという時にでてこない。しかし、『心で覚えた』ものは、すぐに出てくる。結局使えるのは、心で覚えたものだけ!』
覚えたことをすぐに忘れてしまう原因はシンプルにこう。
ただ、これは伸介氏がお笑い芸人に向けて言った言葉ですが、私たちにも言えることですね。
つまり、どれだけ経験しても、どれだけ本を読んでも、それを覚えることに意味はなく。使うことができて、もっというと、使って成果を出すことができて、はじめて意味をもつということ。
メモをメモだけで終わらしてはいけない
また、伸介氏は伝説の講義にて『絶対にメモを取るな!』と生徒たちに言っています。
この言葉を文脈なしにただ切り取ると、メモをしてはいけない…。←こう読み取っちゃいますよね?
ただ、この言葉にはもっと奥が深い意味が、実は背景に隠れているんです。
── ここで、少し想像してほしいのですが・・・
何かを覚えようと思った際に、メモを取った経験はありますか?
たぶん満場一致で、誰しも一回は必ずメモ書きした経験があるはずです。
── けれど、そのメモをメモを取っただけで、見返したことはありますか?
たぶん、この問いに関しては『したことがない』と思う人が多いはずです。
誰しも忘れまいと思えば、覚えようと必死になってメモは取ります。ただ、そのメモを見返して何かに活かす人はごく少数になります。
つまり、伸介氏の言葉をもう一度切り取ると・・・
『メモは絶対に取るな!』
↑
これは、『メモを取ることに意味がない』と言っているわけじゃなく、メモを取っても使わなければ意味がない。←そう言っているんです。
つまり、メモを取っても使わないのなら、はじめからメモは取るなということ。
多くの人はメモを取ることが目的になっている
伸介氏の言葉を借りて先ほどは説明しましたが、よくよく自分の行動を思い返してみれば誰しも気づくことができることです。
メモ書きを大量に残したメモ帳が、机の端に転がっている…。
このような情景を見れば、『俺はあの時なんのためにメモを取ったんだ』と気付けるものです。
でも、それでもメモを取り続ける人は、何かを覚える。または実際に活かすために、メモを取っているのではなく、メモを取ること自体が目的になってしまっているんです。
たしかに、心のもちようでは、全部メモに残しておけば、いつかは役にたつかもしれないです。
なぜなら、無数のメモの中に大切なことが1つでもあるかもしれないので。
けど、それは時間の無駄であり意味がないので、『心で覚えたもの以外は役に立たない』ぐらいの勢いで割りきる姿勢も大事です。
心で覚えるための具体的なアクションプラン【3つ】
ここまでは、心で覚えたものじゃなければ意味がないという話をしてきました。
そこで、仕入れた情報や経験を活かすために、頭ではなく、心で覚えるためにはどうすればいいのか?
心で覚えるための具体的なアクションプランを3つ紹介したいと思います。
①:詳細(具体的な状況)を覚える
例えば…
『上司が明確な判断をしないから、自分の仕事が全く進まない。』
このようなことが、実際に仕事をしている時に起きたとします。
この経験から、あなたは『上司は判断するのが仕事』と学べば、もしかしたら覚えておこうとメモを取るかもしれません。
けれど、そこでただメモを取っても、自分が何十年後かに上司という立場に自分がなった時に今の上司と同じことをしてしまうのがオチです。
本質(抽象的な結論)だけを覚えても、それだけでは使えません。
そこで、大事になってくる具体的なアクションプランとして・・・
本質(抽象的な結論)だけを覚えるのではなく、その詳細(具体的な状況)を心で覚えることです。
先ほどの例を元に詳しく解説すると・・・
『上司が明確な判断をしないから、自分の仕事が全く進まない。』
↑
この状況から本質的な結論だけを探すのでなく、なぜそれが起きてしまったのかの具体的な状況。
↓
『上司が判断しなかった案件は取引先に対する対応で、そのせいで取引先へのサービス提供が2カ月遅れ、担当のAさんには迷惑をかけた。』
『結果的に自分の仕事は、それが原因で進まなかった。』
こんな風に、具体的な状況までを覚えておくんです。
結局、中高で社会科を誰しも学びましたよね?
歴史を例に話すと、例えば『日露戦争』という出来事の語句だけ覚えても、すぐに忘れてしまいます。たぶん習った出来事なんてほぼ覚えていないはず。
けれど、日露戦争がなぜ起きたのか?(背景)結果的に日露戦争はどうなったのか?(結果)など詳細な状況化まで覚えることで、長期的な記憶となります。
本質だけお題目のように覚えても、それだけじゃ使えません。
詳細まで覚えてはじめて、本質もそれに紐づいて覚えることができるんです。
②:関心をもつ
続いて、2つ目についてですが・・・
基本的に、人は関心のないことは覚えれません。
基本的に歳をとると、記憶力が落ちるって言われますよね?
けれど、脳科学的には間違いとされています。
なぜなら、記憶力が落ちているのではなく、薄くなっているだけだからです。
その根拠に、年齢を重ねれば重ねるほど、様々な経験をしますよね?すると、若い頃に比べて目新しいことに出会う回数も減ります。
それって、言い換えれば、目新しい刺激がなくなること。なので、関心が薄れ脳がいちいち覚えなくなります。だから、歳をとると記憶力が低下すると錯覚してしまうんです。
そこで大事になっくる、2つ目の具体的なアクションプランが『関心力』です。
上記のことを踏まえると、脳は関心を示せば、刺激を感じ覚えようとします。これを逆手にとって、あえて関心をもつんです。
つまり、一度経験したことでも、あえて関心をもとうとする意識をもつんです。
例えば、一度見てしまった映画を例に説明すると・・・
映画って一度見ると、内容がわかってしまうので、あまり次も同じものを見たいと思いませんよね?
でも、あえて別の関心をもつために、視点を変えてみるんです。例えば・・・
- この映画の作り手が、どんなことにこだわって作っているのか?
- 役者は演技をどう工夫して表現しているのか?
こんな感じに。
一度経験すれば、誰しも関心は失せるものです。
けれど、子供が好奇心旺盛で、いろいろなことにかかんに覚えていくように、僕たちも常に関心をもつことを意識すれば、ささいなことでも覚えれるはずです。
つまり、関心をもって覚えることは、心で覚えることに繋がります。
③:感情の起伏を大切にする
そして最後、3つ目ですが・・・
人間は感情のある生き物です。嬉しかったことや悲しかったことなど、かなり詳細なことまで覚えている生き物です。
感情っていうものも、基本的に年齢を重ねるごとに薄れていくものです。なぜなら、その方がストレスが少なくてすむし、すべてのことに一喜一憂していたら疲れてしまうので。
でも、日々の生活で感情が無くなれば脳の機能も低下し、物事を覚えれなくなります。
そこで大事になっくる、3つ目の具体的なアクションプランが『感情の起伏』。
最近感情の起伏が薄いなと思う人は、自分の感情を爆発させるようなものに出会うことを意識してみてください。
日々の生活の中で感情の起伏が薄れていけばいくほど、生活の中で感情を表に出さなくなります。
それはつまり、関心力の低下にも繋がること。
変化のない日常を送っているという人は、自分が経験したことがないこと。自分が行ったことがない場所。そういったものに足を運んでみると思うわぬ刺激があるかもしれません。
感情がある人、ない人では人生の幸福度を変わってくるので意識してみてください。
まとめ:心で覚えるためには、脳と感情をうまく扱うこと
今回この記事では、心で覚えることの大切さを話しました。
そこで、本記事の大事な点を改めてまとめると・・・
心で覚えるためには、脳と感情をうまく扱うことです。
方法論的なことは本記事で解説しましたが、本当の意味での『心で覚える』という方法のヒントは、自分自身の中に眠っているはずです。
自分がどんなことを今でも巧妙に覚えていて、それはどうして覚えているのか?
1つ1つ探っていくと、ずっと忘れずに覚えておくための答えが見つかるはずです。
それでは、以上です。
さいなら~