―― キッカケはたまたま流れてきたTikTokの1本の動画でした。
>> 本当に全人類に見てほしい。大号泣どころじゃない、体中の水分全部もっていかれる。
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めっちゃ動画がバズってて、投稿者が『本当に全人類に見てほしい。大号泣どころじゃない、体中の水分全部もっていかれる。』とキャプションを添えていたので、ちょっと興味を持ったんですよね。
なんでかっていうと、僕自身が感動する映画とかドラマとか見ても、全然感動しないタイプだったので、『本当に泣けるのか?』ってちょっとした興味本位を抱いたんです。
ただ、コメント欄を読んでみると・・・
- 自分と似たような人でも、この小説は泣けた
- 朝読書中に読んで大号泣して、みんなに笑われた
と、書いてあるものだから増々興味を抱いたんですよね。そしてAmazonのレビューも覗いてみたところ、文句なしの高評価!これには流石に驚いたのと同時に増々興味を持ったんですよ。
―― そして気づいたら僕は、小説を読んでいました…。
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【あらすじ】あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。
基本的にこの記事は、小説に興味をもった人向けに書いているので、あらすじとかを紹介する必要はあまりないとは思っているのですが!
一様知らない人もいることを前提に【あらすじ】をざっくりと紹介して、どんな話なのかイメージしてもらえたらと思います。
物語の舞台は1945年
本作の話の舞台は、現在から70年前の1945年。時代は昭和であり、日本が終戦まじかの緊迫した時代。
物語のヒロインである中学二年生の百合が、親や学校すべてにイライラしている毎日送っている最中。母親とケンカをして家出をし、目が覚めると70年前の世界に突如タイムスリップしてしまったというものです。
平成生まれの中学生の少女と特攻隊員の成年との恋愛物語
話の内容はざっくりというと、タイムスリップした先で出会った特攻隊員の彰(あきら)という20歳の成年との恋の物語。
ただ。普通の恋愛物語のように『愛』に固したようなものではなく、戦争と平和とは何か?生徒死とは何か?愛とは何か?について深く考えさせられる話になっています。
【感想】あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。
さて、あらすじとかめっちゃざっくりした紹介だったんすが、そこに熱量注いだところで意味ないので、こっからは感想を紹介させていただきます。
冗談抜きで【本当に泣ける作品】!
まずですね~。
≪≪ ホントに泣きました ≫≫
本の表紙に『驚くほど感情移入しすぎて、大号泣!』とか書いてあるので、若干読む前は疑っていたんですよね。
なんせ、記事の冒頭でも話しましたが、感動モノで僕ほとんど泣いたことがないんですよ。
例えば、君のすい臓が食べたいとか、コーヒーが冷めないうちにとか、確かにいい話だな~とは思いはしましたけど、感動するほどでもなく涙は溢れませんでした。
でも、この本はなぜだかわかりませんが、気づいたら泣いていました。ほんとに自分がこの物語の世界にいるかのように、感情移入しちゃってたんですよね。
他のレビューでも涙枯れたとか書いてありましたが・・・
僕が泣くぐらいなので他の人が涙が枯れるっていう話もわりかし嘘じゃないと思います。
だって、ほんとビジネス書とか自己啓発本ぐらいしか読まない僕が、はじめて小説という本に興味をもち、泣いたんですから…。
読んだからこそ語れる【本作の魅力】
さて、とりあえず感動するお話だということは、ある程度伝わったと思うので、こっからは実際に本を読んだからこそ語れる、本作の魅力について語っていきたいと思います。
まずですね~。容赦なく、読者に訴えかけてくるものが戦争というものの不条理。
僕たちの時代がどれだけ裕福で満ち足りた生活をして生られることができているのか痛感させられます。
ただ、もちろん戦争をテーマにした作品はこれまでいくつも目にしてきたので、そんなことはわかってるんです。
でも、作者の汐見さんの情景描写が繊細すぎてリアルなんです。当時の時代がどういう時代だったのか、わかってはいるものの改めて考えさせられてしまうんですよね。
あとは、登場人物たちが交わす会話のセリフがまたいい!
実際に映画とかで役者がセリフを喋るならまだしも、文章だけでその場の登場人物の心情であったり、顔つきなど細かいところまで読者に想像させるのって、かなりというかめっちゃ難しいと思います。
けれど、本当に繊細な言葉選びで、いちいち登場人物たちの姿が見えるんですよ!
逆にこの会話の流れとか、小説の面白さを引き立たせる胆の部分だと個人的には思うし。でないと、読者が感情移入なんてできませんよね。(※小説をあまり読んでことがない者の意見なので、反論は承知しています。)
特に心打たれた部分を一部抜粋しますね。話の流れとか、読んでないとわからないと思うんですが…。個人的に好きな部分なのでちょっとお付き合いください。
『・・・国だと?帝国軍人だと?いったいなんなんだよ、それは』
『崇高な役目?誇らしい?国のために死ぬことが、か』
『誰がこんな戦争をはじめた?なぜこんな戦争をはじめたんだ?俺は故郷に帰りたい・・・。そして、愛する者と共に、生きられる限り生きていたい。俺は悔しいんだよ。なぜ、俺たちが死ななければならないんだ』
読んでない人からしたらなんのこっちゃ状態だと思いますが、本当にこのシーンは泣けました。
生きたいのの、死ななければならない。
この不条理がいかに理不尽か、胸が苦しくなります。
当時の人の価値観と現代人の百合の価値観がぶつかり合うシーンは、僕たちの心の声を代弁しているかのようなもので、すっごく感情移入できるんですよね。
特攻隊員との恋愛物語という設定が、話の深みを出している
泣ける作品であることや、作者のセンスがいいってことも、推せるポイントです。
けれど、それら以上に自分が本作で激推しするのが『特攻隊員との恋愛物語という設定』!
似たような作品で、『永遠の0』という百田尚樹氏の作品があるのですが、あれを読んだ。もしくは映画で観たことがあり、面白いと思った人や感動した人なら、たぶんどんな話なのかイメージできるはず。
そして、特攻隊というのは要は自爆。
戦闘機ごと自らの命を懸けて、敵艦に体当たりする捨て身の一撃。
平和の世界で生きる僕たちには、特攻隊の人たちの心情を同じように想像するなんて無理です。
生きたくても、死ななければならない。お国のために死ぬことは栄華であること。彼らがどんな心情で、どんな想いで、身を捧げたのか…
そんな彼らの心情を僕たちには理解できません。
当然、その思いは物語に登場する百合も同じです。
恋する彰に、『死んでほしくない!生きてほしい!』と何度も何度も彰に訴えかけても、『俺は大切な人を守るために死ぬ』との一点張りで分かり合えない。
でも、それには理由があるんです。そうまでして、死にに行くという揺るぎのない決意の裏には…。(※ネタバレになるので詳しい理由は控えます。)
今の時代は、好きな人と一緒にいたいと思う気持ちを邪魔するものは何もありません。
強制的に両者を引き離すようなことも起きません。
けれど、当時の日本ではそれが普通だったんです。
戦争というものが、いかに不条理で理不尽で愚かなものか。現代に生きる私たちにこの事実を訴えかけるために『特攻隊』が必要であり、特攻隊員との恋愛物語であるからこそ、この物語は奥が深いんです。
まとめ:悲しい話ではあるが、読み終えてみると美しい話と思える作品
あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。をまとめると・・・
悲しい話ではあるが、読み終えてみると美しい話と思える作品でした。
物語の展開もすごくいいですし、何よりクライマックスのどんでん返しは本当に天才的だなと思えました。
何より、涙腺が崩壊しますよ。
よい作品であるかどうかって、読者がどれだけ話の世界に入り込み、感情移入できるのか。それと、読み終わった後の満足度がどうなのか。
この2つが個人的に重要だなと思うんですが、どちらも最高点でした、今でも余韻に浸っています。
最後に、本作は戦争をあまり詳しく知らない若者にぜひとも読んでほしい作品だなと思いました。
君たちが習う歴史の授業では、『特攻隊』という言葉は一瞬授業で触れただけ。そんな感じだと思います。
けれど、その裏には壮絶な背景があることを是非知ってほしいです。
本当におすすめなので、是非読んでみてください!
番外編:あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。
番外編として、お知らせが2点あります。
もしこの記事を読んで、『あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。』が読んでみたくなった人は以降で紹介する2点を参考にしてみてください。
『あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。』を無料で読む方法
もし『あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。』が読みたくなったら、本屋で買うのもいいですが、TikTokの影響で在庫切れが続いているらしいです。
なので自分は、Amazonの『Kindle Unlimited
そもそも、なんで紙じゃなく電子書籍として読んだのかというと・・・
Amazonのサービスであるkindleの電子書籍版だと、『あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。』が無料で読めるからです!
普通にAmazonで購入すれば550円しますが、kindle版だと無料で読めます。
なので、無料体験を活用して僕はお得に本を読みました。
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『あの花が咲く丘で、君にまた出会えたら。』を読みながら聞いてほしい”1曲”
最後に是非とも本を読みながら聞いてほしい曲を紹介します。
そもそも、僕は・・・
―― キッカケはたまたま流れてきたTikTokの1本の動画でした。
>> 本当に全人類に見てほしい。大号泣どころじゃない、体中の水分全部もっていかれる。
こう記事の一番最初の冒頭でも述べましたが、そのティックトックの動画に使われていた楽曲が、↑これなんですよね。
ほんとに小説の世界観とマッチしていて、この曲を聴きながら小説を読むと更に涙腺崩壊へブーストがかかりますよ!
是非お供にどうぞ!